ギリシャ式地中海食に魚150グラム以上を週二回
オーストラリアのLa Trobe UniversityのMaria Michelle Papamich(以下RCT)の結果を示しました。
脂肪が多い魚に含まれるω-3脂肪酸には、抗炎症作用や免疫調節作用があることが報告されています。
いままでの喘息に対するω-3脂肪酸の有効性を検討した研究では、一貫した結果が得られておらずそのために行われたものです。
RCTの対象となったのは、ギリシャの首都アテネに住む5~12歳の軽症喘息患児64例(男児52%、女児48%)。
このうち半数を、ギリシャでよく食されている地中海食と、その一部として調理した高脂肪の魚(150g以上)を週2回摂取する群(魚+地中海食群)に、残る半数を通常通りの食事を摂取する群とにわけました。
データを取るための検査としては肺機能はスパイロメトリーにより評価し、気管支の炎症は呼気中一酸化窒素(NO)濃度の測定値に基づき評価されました。
呼気中NO濃度が14ppb低下
6カ月後の試験終了時点で魚+地中海食群では呼気中NO濃度が約14ppb低下し、気管支の炎症が軽減したことが分かりました。
(Papamichael氏らによると、国際的なガイドラインでは呼気中NO濃度が10ppb以上低下した場合に、有意な治療効果があったと解釈するそうです。)
一方、肺機能や喘息コントロール、QOLスコアについては、有意な変化は認められませんでした。
この結果により、同氏は「小児喘息の改善に有効な食事に関して、今回新たなエビデンスが加わった。脂肪や糖分、塩分が多く含まれる食事は小児の喘息の発症や進行に大きく影響するが、この研究から健康的な食習慣を心がけることで喘息の症状を管理できる可能性が示された」と説明しています。
また、「ω-3脂肪酸が豊富に含まれる魚を週に2回ほど食べることで、喘息患児の肺の炎症を抑制できた」としています。
海がすぐ近くのこちらでは、つい先月まで鮭のたて網漁が行われていました。
塩鮭の作り方など市場に出荷している方に聞いていました。
10年以上まえに村上市の方で鮭をよく食べている地域での研究に食餌内容の記載と血液検査を協力したこともあるよと言う方もみえました。
(新潟の村上市は鮭漁で有名です)
日本も大学レベルでは研究がなされてはいるのですが、下々までその研究結果は降りてきていません。(発表されていたとしてもメディアに載らない?)
少し残念なことです。
いまはスマホなどで手軽に大学レベルの研究結果も手に入ります。
健康寿命をしっかり生き抜くため時代に適応していきましょう。