いつもは元気なお母さんが今日はなんだか奥歯に物が挟まった感じで語り始めました。
「お水十分に飲んでいたはずだったんだけど、
先週末に朝起きたらめまいがふらふらとしてね。
ここは休みだったから、
近くの病院で脳の検査をしてもらったよ。
何でもないって。」
またかと思いました。
めまいがしたら即頭部CTが安心の流れです。
とてもとても悲しい時間です。
定期的にみえる方には、
耳だこ状態の水分摂取量の維持すべしと言ってきたはずなのにこの結果。
あんまり言いすぎても鈍感になってしまうのでしょうか?
「お母さん、舌出してみてもらえますか?」
べーっと出した舌には白い苔が生えています。
夏には見られなかった舌苔です。
いつもいつもここで言う脱水です。
死に至ることはありませんが、
トラブルが起きないレベルを維持する状態には届いていません。
めまいの薬がほしくて正直に起こったことをお話ししてくれました。
わかります。
めまいがしたからめまいを押さえる薬がほしい。
でもね、
お母さん。
何年ここでお水を十分にとらないと、
詰まったり、硬くなったり、石ができる病気になりやすいんだよってお話ししてきましたか?
詰まるまでいかなくても、
血流が十二分でないと起こるのがめまいなんですよ。
ここ2,3日暴風雪が続きました。
とても寒い日が続きました。
夏に比べればのども渇きませんし、
冷たい水もほしくありません。
でも寒さ対策は万全です。
中身は夏と同じくらい脱水が生じやすいです。
年末でもあり、
寒い中わざわざ受診してくれたのですが悲しくて私は叫んでしまいました。
途中経過はどうあれ無事でよかったと気持ちを収めるしかありません。
本人が良ければそれでよいのです。
その場にいなかった私がどうこう言える筋合いのものでもありません。
ただこのことから、
いかに病気について自己満的な説明しかできていなかったのかがわかります。
悲しいけれどこんな現実が繰り返されるのです。
でもねこれだけは言わせてください。
元気な人ほど馬耳東風。