自分への愛情のかけ方

生活の知恵的な体調管理

バファリンと小児用バファリンは違うよ

 夏の疲れと秋の多忙で、

体調を崩される方が増えています。

 

一番健康でいてほしい方が今の時期やられます。

 

子育て中のお母さんとか、

二世代同居で孫の世話から家事一般担当のおばあちゃんとか。

 

近くに診療所があれば少し変だなと思った時に、

受診して予防を重ねつ事ができれば一番いいのですが、

皆さん全部がそのような環境ではありません。

 

そこでスーパーマーケットの近くにある薬屋さんへ直行です。

 

今の時期すぐ入口に山のように総合感冒薬が積み重ねられています。

 

一粒に様々な成分が含まれていて、

便利です。

 

でもちょっと待って、

含まれている成分の中には、

とにかく咳を止めんがためのコデイン(麻薬)や、

鼻水を止めるためのベラドンナが入っています。

 

ベラドンナ=毒っていうイメージが強いのですけれど、

もちろん毒にならなように量で作成されています。

 

確実に咳を止めるコデインには、

気管支ぜんそくになったことのある方は、

注意してください。

 

コデインの副作用に気管支の痙攣があります。

 

かえって咳がひどくなったり喘息の発作を起こす場合もあります。

 

数年前ですが、

土曜日の午後に咳がひどくなり、

医者が休みだから薬局で購入した市販薬を使ったそうです。

コデインがふくまれている感冒薬を内服した高齢のおばあちゃんがヒューヒュー言い出して救急搬送されてしまいました。

 

その方は普段はお元気にされていたのですが、

気管支ぜんそくの持ち主でした。

 

 

持病がある方は症状を確実に抑えるために、

複数の薬剤を一つにまとめたお薬より、

一つの症状に対し一剤というシンプルな対応のほうが、

トラブルを生じにくいと思います。(錠剤の数は増えますが)

副作用が生じたときに何が原因かの究明も可能です。

 

全然病気になったことないけどたまたま風邪をひいてしまったという超元気な方であれば市販薬でも大丈夫でしょう。

 

でもほら現代はみんなお疲れ。

 

お酒にたばこに過食にストレス。

歩く姿に力が感じにくいです。

 

大丈夫だろうという前提ありきで薬で症状を押さえつつ、

仕事に邁進。

 

その時は大丈夫かもしれません。

でも高熱で無理をするといいことありません。

 

休めないんだよと言われる方に多くお会いしてきました。

 

「明日、俺が司会なんだ。」とか、

「明日。私発表しなければならないの。」とか。

 

一人目の方は風邪を甘く見ていてお酒を飲まれ喘息発作で病院に搬送されました。

安静加療が必要なのに上のようなことを言っていたので、

ずいぶん前の若かった私は、

「死んでしまうかもしれない状態なんです。」と言って入院してもらいました。

 

もう一人の女性も血圧が下がって、

死にそうになっているのに、

「明日、明日、、、。」です。

 

なんでわからないんだよー。

 

怒りながら昇圧剤うったり、

点滴確保したりです。

 

でも治ってしまえば、

「ほら、大したことなかったじゃないか。」で締めくくられてしまいます。

 

死なないように怒ったりこっちのほうがハラハラドキドキものなのにのど元過ぎればの現実につかれました。

 

すみません、昔の愚痴です。

 

それから解熱鎮痛剤もできれば、

ピリン系(アスピリン)のものは避けてください。

 

筋肉痛などでよく使われるピリン系のお薬を、

同じ解熱鎮痛剤だからと言って安易に使わないようにしてください。

 

熱発時には小児用バファリンに使われているアセトアミノフェンというお薬が安全です。

 

でもこのお薬も脱水(下痢、高熱、水分摂取不可)があれば腎臓を悪くしてしまいます。

 

どんな時も脱水にはご注意をお願いします。

(常温で1日1.5リットルをちびちび飲みます)

 

で大人用バファリンアスピリンです。

 

同じ解熱鎮痛剤でもアスピリンアセトアミノフェンとでは異なります。

 

 

アスピリンを内服したときに起きてしまう怖い病気にアスピリン喘息というものがあります。

 

喘息のある方はとにかく市販薬では小児用バファリン

もしくはいつもの診療所のお薬を早めに手に入れましょう。

 

発作どころかアナフィラキシーショックという怖い状態も引き起こします。

 

外のことなら楽観前提でもいいですけれど、

一人暮らしで誰にも相談できない人の場合、

飲み合わせ次第ではとても怖いことが起こりえます。

 

くすりはリスク。

 

長年の疑問、

それは中身が違うのにバファリンという同じ名前を使うのでしょうか?(バファリンと小児用バファリン

 

長く親しまれた名前のほうが、

購買数の桁が違ってくるのでしょうけれど残念です。

 

市販薬(特に感冒薬)を購入するときは、

銘柄やCMの女優さんや値段や自分だけの判断に頼らずに、

常駐されている薬剤師さんによーく説明してもらうことが大切です。

 

喘息あるんですけど大丈夫でしょうか?って聞いてみるといいと思います。

 

薬剤師さんほど副作用の怖さを知り尽くしている方たちはほかに存在していませんから。

 

しっかり説明してくれると思います。

 

他の医療業務の人達より、

ずっとまじめな方が多いと思います。

 

だって膨大な化学式をものともせずみんなご存知なんですよ。

 

今は遠隔診療もあります。

クリニクスというアプリでスマホで診察を受けることができます。

スマホを使用している方は是非一度お試しください。