自分への愛情のかけ方

生活の知恵的な体調管理

その人の人生

今日は仲の良い80代のご夫婦のお父さんから相談がありました。

戦前生まれなのにとてもお母さんを大事に守ってきたかたです。

 

優しすぎる=甘やかしすぎるという側面も出てきます。

さてお父さんに守られてきたお母さんは、

可愛い良い人だけど好き嫌いが多い方なのでした。

 

お父さんが丹精込めて作ったお惣菜をあまり真面目に食べてくれないという相談でした。

 

80代ですからお二人とも物忘れしやすい傾向にあります。

ずいぶん前にも聞いたことのあるお話と思いながら、

お母さんに聞いてみました。

 

「お父さんのご馳走美味しいですか?」

「はい。でもあんまり食べなさい、食べなさい言われると。。。」

 

お父さんが細身のお母さんを心配して、

声かけがかなり強くなっていたみたいでした。

 

 

お互いが感謝して長き結婚生活を過ごされてきたけれど、

本当のところの気持ちが伝わらないと、

簡単にすれ違いが生じてきてしまいます。

 

でも手始めにこちらでいつもお話しする水分摂取量の確認をしてみると、

案の定お母さんはこの暑い夏でも一日1リットルが精々。

 

水分が不足すると、

血流不足から消化器の動きが悪くなり、

胃酸の分泌も悪くなり、

食慾が低下しやすくなります。

 

何度も何度も説明しても、

わからない、知らない、嫌だという場合は、

 

仕方がありません。

諦めるしかありません。

その人が選んだ方向性、人生になります。

あとほかの先生によくみてもらう。(これが一番)

 

このお母さんだけではありません。

 

コーチングで性格分類すると、

コントローラーに分類されるあるお父さんでも、

私は先日このことを痛感しました。

 

コントローラー(仕切り屋:リーダータイプ)の人が選びやすいように選択肢を提示して聞くようにすればよかったのですが後の祭りです。

 

お父さんは漁師さん。

小さな船ですが沖まで行って、

今年はマグロを何本か釣ってきたそうです。

 

海流の変化で最近青森に行く手前でも、

マグロが釣れるようになりました。

 

健診の結果を見せてくれました。

いつにない不整脈が出ています。

 

かなり頑張ったなーと思いながら、

もう一つ詳しい検査をした方がいいですよと言った途端。

 

「余計な検査はこれ以上するな。もしどうしてもするってなったらここにはもうこね。(こないの地元の表現)」

ものすごく怒り出して帰ってしまいました。

 

その直後は茫然としてしまいなぜに?

女医だから?

専門医でないから?といういつものごとくじぶん責めになりそうになりましたが、

普通はこの診断の流れは間違っていません。

 

いくら専門医でなくても24時間ホルター心電図ぐらいは、

循環器の授業や研修医の時にすでに経験済みですし、

データをとり専門医への紹介が必要か否かの振り分けをしようとしただけなのです。

 

とても武骨な方です。

 

医者の処方や説明よりもじぶんの撮ってきた獲物による食事と、

生活パターンを自慢して、

以前から薬だけくれればいいのさという傾向はありました。(自慢しつつ昔からの薬だけは希望)

 

父と同世代ですが、

その年代の親分です。

父のことを私の前でもあまり良くは言わない、

昔のガキ大将タイプ。

 

いかに父以外の同年代とお酒をのみ旅行をして楽しんだかを聞かされたことがありました。

 

その友人の中には私の子供をいじめた子のおじいさんも入っていました。

その人が一番の黒幕で地元の有力者(町長さん)でした。

 

三世代つながりの村八分

 

地元のためと思っていても、

地元の人はそうは思わないんだと諦めました。

 

御歳80代。

頑固も磨きに磨きがかっています。

だんだん考えていたら考えているのが、

無駄に思えてきました。

 

嫌なら嫌でいい。

 

その人の人生。

 

相性が悪くて精査が必要なのに、

さきに進めてあげることができなくてごめんね。

 

仕事を無理せず、大事に過ごしてくださいとしか言えません。

 

こちらが受け持つ範疇ではもうないのです。

 

その人の人生はその人の人生。

 

寂しいけど当たり前ないい言葉です。

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