患者さんの一人に、昔ながらの行商をしている人がいます。
70代ですが、自分で車を運転して、
魚の買い付けから下準備、販売までの一連を
今でも時々こなしています。
その人のお話しを聞いていると、
若いときはどれだけ仕事したんだろうと思います。
魚の買い付けを行ってすぐに、
魚をさばいたり、魚卵の味付け、
注文もらっていた魚を焼いたりと夜10時過ぎまで動かれるそうです。
そして翌日は山の方へ品物を売りに行く。
一日かかります。
かえって来て泥のように眠るということを繰り返してきました。
冬のある日、吐き気とめまいがひどいからと
顔色を悪くして見えました。
お話しを聞くと、部屋の中をとても暖かくされているそうです。
お水は飲むそうですが、
夏ほど量は飲めていません。
仕事の疲れと水分不足が原因です。
「頼まれるといやってことわれないんだよねー。」
美味しいものを作ることができるからこそですが、
技術を引き継ぐ人はいません。
「心配すんな。適当にやるから。」と
こちらが慰められてしまいました。