自分への愛情のかけ方

生活の知恵的な体調管理

いつになってもきれいでいたい?

80代後半の一人暮らしのおばあちゃんが見えました。

 

薬の内服が一か月分だとわからなくなるから、

二週間分ずつ出しています。

 

朝いちばんに作るのは野菜と果物のミックスジュース(今風に言えばスムージーかな?)

毎日欠かさず作って飲んでいます。

 

そんな努力を重ねているのに、

口を開ければ出てくる言葉は、

「あと、歳だからいつ死んでもいい。

大きい病院なんていかなくていいからよろしくね。」

 

まるでいつ三途の川を渡ってもいいといわんばかりの口調です。

 

でも残念なことに、私の外来ではこんな風に言われる方ほど、

長生きされます。

 

不思議なことなのですが、本当なのです。

 

さて今日の心配は、皮膚のシミのこと。

 

二年ぐらい前から気になるけど、

特に薬はいらないと言われていたので、こちらも手を伸ばさなかったのですが、

表情からしてなんとなく、哀しそうな感じと少しでも何とかならないものかなーという空気が読み取れましたのでお手入れ方法をお話ししました。

 

その前にまずいつもの水分です。

今年は寒い春でした。

お花もいつもより茎が短く、花が咲くのもかなり遅れました。

 

お日様は顔を出すのですが、気温が上がりません。

 

人間もその影響をかなり受けました。

 

トーブを4月下手すると5月になっても寒い朝夕はつけます。

 

畑や草むしりも始めまり、少しだけ汗ばむ時期にも入ります。

 

冬の間は厚着と暖房による脱水注意で声高に呼びかけてきた水分補給ですが、ここで少し手綱を緩めるとすぐに結果が現れてきます。

 

一番が皮膚の状態です。

 

お年寄りの方はお風呂で昔ながらの垢こすり的にきれいに石鹸を使って身体を洗います。(昔都変わらない行為が続いている)

 

皮膚の表面を守ってくれる油分が洗い流され、

また熱めのお湯に肩までしっかり入らないと入った気分になりません。(とよく言われます)

 

ここまでの流れでも皮膚のバリアが二重に壊されます。

 

そして翌日、クリームも日焼け止めつけない素肌で草むしり。

 

紫外線ばっちりです。

 

そのあとにくる皮膚の変化が色素ちん沈着、シミ、乾燥肌、皮膚掻痒となってきます。

 

まず肌の状態を良く保ちたいのであれば、

この逆をすればいいのです。

 

1.水分を十分に補給する。(肌の血流、脂腺分泌促進)

 

 

2.バリアの油分をおとし過ぎない。(背中や上腕、下肢など洗い過ぎない)

 

3.熱いお風呂での長風呂はしない。(入浴中に皮膚を掻き壊す場合が多いです。)

 

4.入浴後に乾燥しやすいところには油分の多いクリーム(老人会では馬の油が流行っていました。ニベアでOKですが、尿素入りクリームだとなおいいです。)で保護する。

*筋肉がしっかりついて血色の良い方はシンプルにこれだけでもいいですが、やせていて血流が期待できない方はヒルドイドクリームがおすすめです。

 

5.朝起きたら皮膚の状態を確認して、乾燥の強いところには保湿クリーム、痒いところにはかゆみ止めを適宜塗り現状維持に努める。(お年寄りでもスキンケアは必要です。お化粧もできればすると心が明るくなります。口紅などDSに行く時につけて行ってほしいです。)

 

6.外に出る場合は紫外線予防の対策を考える。(防止、手袋、紫外線予防クリームなど)

 

7.皮膚の血流をよくする。(水分の補給、ラジオ体操など)

 

8.食事の栄養バランスに気を付ける。

 

9.皮膚の状態を毎日確認して現状維持を心がける。

 

おおざっぱですが、こんな感じです。

大体このぐらい目配り気配りしてあげていると皮膚の状態は保たれます。

 

書いてしまえば簡単なのですが、

こんな風に身体をキチンと見つめて大事にしている方があまりいらっしゃいません。

 

というか、カサカサ状態がいつもの自分と考えていて異常な状態とは思っていない方もみえます。

 

カサカサ状態は皮膚においては火事状態。

 

はやく消化しないとどんどんトラブルが増えていきます。

 

小さな皮膚の異常にも気を付けるようになったらいつも完璧バリアでいられるのかもしれません。

 

先ずは朝起きたら一番に顔や気になるところをよーく見てあげてください。

 

ちいさな異常をはやく見つけてササッと治してしまうのが一番楽です。