自分への愛情のかけ方

生活の知恵的な体調管理

何にもしていないのに食欲がない。。。

今日は連休が待ち構えている金曜日のため、

皆さんお正月で蓄えた元気をたくさん持参していただきました。

 

午前中しか診療自体は行わないため、

待合室が狭くなります。

 

田舎で一度に二十人以上集まるという機会が限られているため、

いっせいにサロン化はしますが笑顔が増えます。

 

診察の前にお願いをしました。

 

子や孫に伝え残したいことはないか。

 

世の中の人に何か役立つことで知らしめたいことはないか。

 

今まで人にばかり尽くした来たお母さんや、

家族のために若いころは出稼ぎしていたお父さん。

 

一度人生ふり返ってみてもらい、

これからまた生きるための足掛かりを作ってもらおうと思いました。

みんな少しだけワクワクした表情になりました。

 

お正月の賑わいが少しだけ残る待合室で、

いつもは超元気なお母さんがしょぼんと座っていました。

 

いつもと違うなーとおもいつつ、

診察の順番が回ってきたときにいろいろ聞き出すことができました。

 

去年の暮に畑仕事を2.3時間だけれどもしたそうです。

 

去年の暮は雪は少ないものの寒さが尋常ではなかったです。

 

そんな中何したの?と聞くと、

「大根、白菜、ネギにいろいろだよ。」

 

年の暮れまで外に出てすることないじゃないと思いましたが、

 

「何もすることがないからかえってよくない。」

 

親孝行の家族です。

 

大事に大事にお母さんのことを守りすぎているのかもしれません。

 

ずっとお孫さんのことも気にかけて天塩にかけて育ててきました。

 

そのお孫さんも手を離れてしまいました。

 

いつもなら、

こちらの言うことは聞かないのです。

 

「げんきだよ!」と勇む姿がまったく見られないことに不安を感じました。

 

「朝起きるとね、口の中が苦くて何か悪いものでもないのか心配。」

 

「お母さん、お水きちんと飲んでた?」

 

「あっ!」とこの調子です。

 

枯れた状態で寒い外で無理をして仕事を行いエネルギーが枯渇。

 

精神的には落ち込みやすい状態をさらに深めてしまったと思われます。

 

寒いとき暑いときの無理はたたりますから注意しなければいけません。

 

口腔内の苦みや食欲低下の訴えで見えましたが、

こころがぽっかりの鳥の巣症候群です。

 

いつも元気なお母さんがこんな風になっているとは身近な家族ほど信じることができないでしょう。

 

自分の身体に嘘をついて大丈夫だからと無理を押し通せば、

春先には立派なうつに育ちます。

 

とにかく自分がやりたかった事、食べたい事、よく眠ることなど意識してやってみる様お話ししました。

 

まず20年来すっぴんの顔何とかしてみようと、

少しだけおしろいを塗り、

ほほ紅と口紅を差してあげました。

 

キャーキャー大慌てされいつものお母さんに少しだけ戻りましたが、

そこはかまわずお化粧を完成させて待合室に送り出しました。

 

「みんなにめんこくなったね」と言われて恥ずかしそうにしていましたけれど、

笑顔が少しだけ戻りました。

 

薬より外見変えるほうがなんだか強烈に効果がある昭和ひとけた世代です。