自分への愛情のかけ方

生活の知恵的な体調管理

食べたくないし、水も飲みたくない。だってほしくないんだもの。

外でのお仕事は初めて会う方ばかりのはずなのに、

なんだか見覚えのある事をいう方が時々というか、

必ず数人は同じようなトラブルで家族も困ってるよという方と、

出くわします。

 

90代のいつもならしっかり家の中を歩いているお爺さん。

数日前から食事がとれない、歩けない、でもまだ転んではいないで見えました。

 

目力はしっかりありますが、

「歩くとふら付いて力が入らない。」

「水分はどのようなものをとられていますか?」

「緑茶。」

「緑茶だけですか?」

「ほとんど朝からうまいのばっかりのんでるな。」

「トイレに行く回数がおおくありませんか?」

「そうなんだ。だから少し飲むのを控えていた。」

 

典型的な脱水、その前に利尿効果で失われた電解質

家族にいつもの様子をお聞きすると、

自分の好きなように過ごされていて、

ソファに寝ころびテレビを見ていることが唯一の楽しみ。

外出はあまりしません。

歩くのも食事やトイレなど用事がる時だけ。

 

「冷房はつけてましたか?」

「いや、冷房は嫌いだ。」

 

良くお話しを聞いていくと、

肩こり、頭痛などの訴えもありました。

皮膚を触るとじわっと熱っぽい。

発汗による程よい湿り気や冷たさは感じられません。

 

風通しの良いご自宅とのことですが、

今年の暑さは尋常ではありません。

冷房は嫌いかもしれませんが、

文明の利器を邪見にすると自分の命が奪われてしまいます。

今回同じような症状で見えたお年寄りは3人ほど。

自分の体調管理に自信がありますが、

冷房が嫌い。

暑さが増してから食欲がなくなり、

水分もあまり口にしていなかった。

 

外側から見たら、

屋内での熱中症です。

 

家族はお年寄りのおじいさんにうかがいを立てているような立ち位置。

 

熱中症になりかかり、

電解質異常が起こり始め、

筋肉の連動がうまくいかず歩けない場合には、

いつもは家庭で権力を握っているであろうお年寄りのいうことを素直に聞いていてはいけません。

いうこと自体少しずつねじがずれてきているからです。

ねじがずれたことをそのような人が言っていると周りの人まで巻き込まれます。

どこかで気が付いて悪循環を止めないと悲劇が起こります。

 

どこで見極めるかも難しいのですが、

暑いときは冷房をかけて寝る。

水分の摂取量をひそかに確認する。

塩分もある程度とっていつかも確認必要。

(高血圧症などで減塩している方ばかりこんな流れを起こしてきていました。

いつもはそれでいいけれど、外側の条件が変わったらその変化に対応していかなければなりません。)

自信はあっても、権力握っていても、そこは高齢者。

口渇も感じにくくなっていて、

環境の変化についていけていないと考えて外部のものが対応しなければなりません。

 

まだこの方は家族(息子の嫁さん)が近くにいられたから命が助かりました。

日頃から食事、水分、電解質、便通など、

病院であれば看護師さんが管理してくれている部分が自宅に入った途端、

自分本位の流れになります。

 

ある程度の病気を抱えている方は自分自身が看護師さんの視点をもって、

暑い夏、寒い冬は生活することが大切だと思います。