地元ではもうそろそろタケノコ掘りは終了です。
「これで今年のたけのこは終わりだな。」と父が一言。
春に入り何度たけのこを湯がいたことでしょう。
季節のものとして春に取れること、
いろいろな料理に変化できること、
滋味豊富なこと。
理由は数多くありますが、
私の父の身体が要望するとしか言いようのない買い込み方には、
閉口します。
たけのこは購入したら即湯がくべし。
必ずぬかと唐辛子を入れるべし。
程よく湯がいたら自然に冷めるのを待つべし。
たけのこ奉行が取締り、
もう購入したら必ず口うるさく言われるのが毎度のた
め、
言われたくもなくもったいなくもあり、
週に3回はたけのこを煮ていた春でした。
さてたけのこの処理ばかりに目が向いてしまいましたが、
今はたけのこを掘る人達の問題があります。
10年前と比べて高齢化が進み、
労力のかかるたけのこ掘りや、
竹林の管理が難しくなってきています。
「朝早く出かけて高い山の上のほうから何度も、
掘りだしたたけのこを運ぶんだ。」
と腰を痛めて見えた方が言われていました。
たけのこをかごにしょってそのまま坂を転げ落ちてきたときもあったそうです。
危険なところでの作業と、異常にかかる労力。
昔このぐらい平気で行っていたと体力を過信して、
やすいです。
ますますたけのこ湯がく時には、
手を合わせなければなりません。
たけのこには感情の安定を促す成分のチロシンが豊富に含まれています。
意識していなくとも、
春にたけのこを食べ季節の変化に対応するような指令が
身体の中に埋め込まれているのかもしれません。