久しぶりの受診です。
この方とはお酒が原因の傷を手当てしたときからのご縁です。
むかしながらの漁師さんですが、
いまはもう引退しています。
訛りの強い話し方と風貌にはそぐわない、ほんとは女子じゃないの?と思えるくらいやさしい気持ちがある方です。
こまやかなんです。
でもキチンと毎日のお薬は内服できません。
月末に薬が切れそうな患者さんは電話で確認してもらいます。
なかなか電話に出られない。
まだ残薬あり。
というお返事ばかりで、今日はなんと3か月振りの受診。
体重が4キロ減っています。
「冬の間、こたつに入ってごろごろしてた。
日本酒は3日に一升ぐらいのんでた。」
「はい、そうですか。(やや怒)」
もちろん食欲もありません。
仕事をバリバリしていたころより、食事の量が減り、
三食はきちんととれていません。
ここまで歩くのもやっとの状態です。
実は奥さんから相談をされていました。
仕事を辞めてから、うちの中にばかりいて歩けなくなった。
昼間からお酒ばかり飲んでいる。
私が注意しても怒られるだけなのだと。
今日は少し寒いけど久しぶりにお天気。
ガンバって歩いてきてくれたのでしょう。
食事内容のチェックとともに、
栄養補助食品の利用法などすぐに忘れてしまうかもしれないけど、お話ししました。
男性で外側はキチンとした男性風でも、
中身が実は純粋で、現代の女子よりもこまやかな場合、
男社会で生きてくるのは大変であっただろうなと思います。
一人海に出ての仕事で、うまくごまかされたのかもしれません。
海に逃げることができなくなり、陸の上で友はアルコールなんて良くない。悲しすぎます。
不器用すぎて奥さんが大事にしているおじさんにも、
栄養補助食品時々取るように話しました。
もう開口一番「肉はたべない。」ですからね。
まともに相手にするとこちらがやられます。
久しぶりにお話しをして、嬉しかったことを伝えました。
病気に関しては頓珍漢なんですけれど、
中身がとても女の子すぎるやさしすぎる。
男性でもこういう方がいらっしゃるのです。
本物の女性としては反省するばかりです。